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日本の歯科医師をお金だけで考える3

日本で歯科医師免許を取るにはもし私立歯科大学なら6年で5000万円ほどの授業料が必要です。順調に卒業できるとは限りません。内部進学できない人が増えていると聞きます。また途中で他学部に編入させられる人も。大学も経営が大切なのでとりあえず定員を埋めようとしているふしがあります。各歯科大学は内部留年生の数、現役国家試験合格率、既卒者の合格率をすべて公にしているのでしょうか。私が40年前に通った徳島大学歯学部では入学時同級生が60人でしたが仲良く一緒に卒業できたのは38人です。今歯学部では内部進学できない学生、卒業できても1年目は国家試験でさえ受けさせてもらえない人、永遠と国家試験に合格できない人がたくさんいると聞きます。合格しても初任給は3年で取得できる歯科衛生士より少ないことも多々あります。それでも親がどこかで開業して成功していれば、初期投資がいらないので何とか開業医としてやっていけるかもしれません。私のように親が金持ちでなく、ましてや開業医でもない、大学残って研究で出世できるほど賢くない人は大変です。歯科医師免許を取ったからといってすぐに高い給料が保証されるわけでありません。30歳後半まではどこかで勤務医として雇ってくれますがそれ以上の年齢になると雇ってくれるところもなくなります。おおきな組織であればしがみつくことも可能かもしれません。授業料5000万円あればそれを資本に何か立ち上げるか、会社勤めしたほうが安全ではないかと。これだけのリスクを背負って現状の日本で歯科医師になりますか。普通大きなリスクを背負えば、成功すれば大きな報酬があるはずです。日本の歯科界にそれはあるのでしょうか。