昭和36年から施行されている国民皆保険制度。その導入時に医科の点数の半分でいいだろうという当時の偉い人の一声から今の保険点数は始まったらしい。当時の歯科医師には自費だけで生計を立てられる歯科医師も多く、保険導入に反対した人も多かったらしい。生きていれば今の歯科界の現状を見てどう思うのだろう。保険点数が非常に合理的に算出されているかというと全く違う。材料費、技術料、人件費等が合理的に計算されて点数に評価されていると思いがちだが全く違う。合理的な算出法で点数を決めくれと国に答申している団体もあると聞いたことがあるが。たぶんどこかの厚生労働省の偉い人が政治的判断で決めている。そうでないと神経をとる点数がこんなに低く、患者ごとに消毒した器具を準備する外科系の歯科の初診料や再診料が、消毒も何もいらない内科系より安いのはおかしい。医科と歯科ではその政治力に歴然の差がある。過去に橋本龍太郎が総理大臣だったか歯科医師連盟の裏金問題で大騒動になったときがある。あのとき知り合いの薬剤師は歯科医師会がんばっているやん。薬剤師会はそんなことすらできないとぼやいていた。私が情けなかったのは無理に入らされた日本歯科医師連盟の当時の会長が自分の懐に会員からのお金を入れていて、またその会長を除名にしなかったと聞いた時だ。その時私は日本歯科医師連盟をやめたが、大阪府の連盟は当時の支部の会長の説得があり今も在籍している。時々全国に入っていないことで嫌味も言われたが、最近何も言われない。歯科医師会は政治的には常に与党を支持しなければならない。現に民主党政権の時は民主党にすり寄った。今の大阪はややこしく全国は自民党だが大阪の与党は維新である。どのように大阪府歯科医師会の幹部は政治と付き合っているのだろうか。怖い世界なのでかかわりたくない。